〈あらすじ〉
巫咲ちゃんが帰ったあとも、落ち着けない七色のお店。
その時、お店の外で謎の音が。
「よーし、見に行ってみよう!」
3-12
お店の入口から顔を覗かす。ひょこひょこっと、みんなが縦に顔を並べた。
ウ/「おい、重いって」
宝/「お前がチビで、一番頭の位置が低いんだから仕方ないんだぞ」
ウ/「るっせー。それを言うなら文月の方がちっさいじゃん」
り/「お前が真っ先にしゃがんで覗いたから仕方がない」
キ/「自業自得」
ユ/「体重かけたらウキョウがちっさくなる気がするから、ほどほどにしておくから」
ウ/「怖いこと言うなよ!」
ちなみに、順番は下から言うと、ウキョウくん、宝くん、りょうくん、文月くん、ユウヤ、キラヤくん、私の順番だ。最初の三人はしゃがんでいるけど、そのあとからは立って見ている。
心/「で、何かいる?」
ユ/「あれは……」
文/「謎の影、だね」
宝/「え、どこどこ?」
ユ/「えっとなー」
キ/「おい、そんなに押すなって」
り/「あ、なんかいる」
心/「いやだなあ、怖いなあ」
ウ/「あ、ドアが」
次の瞬間、ドアは勢いよく開いた。そのおかげで私たちは外に飛び出してしまう。
心/「痛ぁー……」
キ/「心菜、だいじょ」
ウ/「おい、心菜、大丈夫か! って、別にお前の心配なんかしてないんだからな! お前、ドジだから、また店の商品を壊してないかと思っただけだ! お、お前の心配なんか1mmもしてないんだからな!」
どっちだよ。
キ/「ウキョウ、俺にかぶってる。人のセリフ奪って言うような事か? 心菜、大丈夫か」
心/「まあ、大丈夫だろうけど。怪我もしてないし」
私たちは大丈夫だったんだけど。
ユ/「ちょい、早く降りて! 痛い、痛い、痛い! 宝、骨、背骨がぁー!」
宝/「え? ユウヤ、何を言ってるんだい?」
ユ/「早く俺の上から降りろ! ギャー! ゴリっていったー!」
ユウヤの方がすごく痛そうだった。まあ、ザーマーアーww
文/「で、謎の影は?」
あ、そうだった。
キ/「あそこに倒れてる奴だな」
心/「そうみたいだね」
見たところ、動く気配はない。はっ! まさか死んでる!?
ユ/「いや、生きてるから」
また心の声が漏れていたようだ。
り/「生きてんの? 死んでんの? 生き倒れー?」
りょうくんと文月くんが木の枝で、倒れているものをつつき始めた。
ウ/「おい、生きてるのか? 生きていたらすぐに立ち去れ。死んでるならすぐに消えろ」
怖いって! というか、生きていても死んでいても退けってことだね。
???/「お腹……すいた……」
心/「喋った!」
キ/「……生きてるな」
いきなり、倒れていた人が口を開いた。まあ、これだけうるさかったら起きるか。
文/「おーい、生きてたよー。で、どうする?」
宝/「んー、面倒だから、ゴミに出しとけ! それか見て見ぬふりだ!」
り&ユ/『イエッサー!』
あ、捨てちゃうんだ。かわいそうに。
ウ/「誰だよ、こいつ」
あ、これはあれだね。前回キラヤくんがやったあれの気配がするね。よし、次は私が!
心/「店の前に倒れていた謎の人物。これからどうなるのだろうか。次回へ続く!」
キ/「誰に言ってんの」
心/「君の真似だよ」
ウ/「今度は言おうとしていたのにー!!」
にじいろ4-1 に続く